外付けハードディスクは、接続するだけで簡単に容量を確保できます。
内蔵ハードディスクと違って、増設するのに小難しい知識もいりません。
ところが、外付けハードディスクはその仕様上、
内蔵ハードディスクより複雑な動作をしているので、同時に不安定でもあるのです。
人間にとってわかりやすいものは、機械にとってわかりにくく、
機械にとってわかりやすいものは、人間にとってわかりにくいのです。
外付けハードディスクも、例外ではありません。
機械の側にとってわかりにくい装置であるということは、前もって理解しておいたほうがいいと思います。
一時ほどではないにせよ、ハードディスクの容量は、年々かなりの勢いで増加しています。
後から増設した外付けハードディスクは、パソコン本体の内蔵ハードディスクより容量が大きいのが普通です。
従って、外付けハードディスクを増設すると、データを丸ごとそちらに移してしまうことも多いはずです。
いざ外付けハードディスクが認識されなくなってしまうと、
今までのデータすべてが失われてしまうようなことも十分考えられます。
外付けハードディスクをメインのデータ置き場として使うのは、それなりにリスクのある行為です。
特に、アプリケーションデータの一次保存先としては。
でも、複雑な動作をしている分だけ、
認識しない外付けハードディスクには、確認すべき点が多くあるので、
手をつくせば、復旧できる可能性は意外に残されているのかもしれません。
まず、外付けハードディスクが接続され、単体では動作しているにもかかわらず、
Windowsの「マイコンピュータ」内にドライブが表示されない場合について。
ほとんどの外付けハードディスクは、USB接続だと思います。
USB接続のハードディスクは通常、
接続しただけで、Windowsが自動的に認識し、使えるようになります。
これは、最近のWindows(2000以降)はすべて、USBマスストレージクラスドライバを標準で持っており、
外付けハードディスクが接続された時点で、このドライバをただちにインストールし、
使えるようにしているためです。
「マイコンピュータ」内にそれらしきドライブが現れない場合は、
まず初めに、接続自体を疑う必要があります。
つまり、ここではUSB接続です。
「デバイスマネージャ」を起動します。
確認すべき場所は、「USBコントローラ」の「USB大容量記憶装置デバイス」とか、
「ディスクドライブ」の中とかです。
とにかく、USB接続を疑っているので、「USB」という名がついている部分を順に見ていきます。
その中で、アイコンに「?」や「!」等が付いて表示されているものがあったら、
USB接続デバイスとして正常に認識されていないことを意味します。
そんなときは、該当のデバイスを選択した後、
「Delete」キーを押すなどして、ドライバを削除してみてください。
※右クリックメニューから「削除」でも同様です。
前述のとおり、このドライバはWindowsがもともと持っているものですから、
ここでドライバを削除しても、次回接続したときにWindowsによって自動的に再インストールされます。
だから、ドライバを削除することに対して、変に警戒する必要はありません。
今現在がおかしな状態なのなら、問答無用で削除してしまいましょう。
ドライバを削除した後、一旦USBケーブルを抜き、再び接続すれば、
すんなり外付けハードディスクを認識するかもしれません。
ちなみに、デバイスマネージャ内に外付けハードディスクらしきものが現れない場合は、
USBケーブルの断線や、USB端子自体の不良が疑われます。
使用しているUSBポートを変更する等、試してみるといいかもしれません。
外付けハードディスクはもちろんのこと、USBメモリやSDカード等、
使用しているパソコンと常に接続が確立されているわけではないリムーバブルディスクがあります。
これらリムーバブルディスクとの接続がWindowsに認識されると、
各ドライブがマウントされ、「マイコンピュータ」内に表示されるようになります。
このとき、Windowsから各ドライブに対して、自動的にドライブレターが割り当てられますが、
これが正常に行われない場合があります。
たとえば、今現在USBメモリが「Fドライブ」としてマウントされているとします。
新たに外付けハードディスクを接続したとき、Windowsが同じドライブレターを割り当てようとすると、
すでに「Fドライブ」が使われているため、マウントすることができません。
従って、「マイコンピュータ」内に表示することができなくなります。
「そんなバカな」と思われるかもしれませんが、実際問題として、競合が発生してしまう場合があるのです。
もちろん本来、
ドライブレターは競合が起こらないように、Windowsの側で管理されているはずのものです。
特に注意していただきたい点として、
「Windows XP」では、「ネットワークドライブ」に対して割り当てられたドライブレターが、
他のドライブに重複して割り当てられるというバグがあります。※参考: Microsoftサポート
というわけで、「Windows XP」で「ネットワークドライブ」を使っていると、
ほぼ確実にドライブレターの競合が発生します。
この場合の対処法としては、
ドライブレターを「ディスクの管理」から手動で変更するしかないです。
Windowsが自動で割り当てるドライブレターはアルファベット順なので、
逆に、競合が発生しているドライブレターを手動で変更する場合は、
アルファベット末尾から優先していったほうがいいでしょう。
※「Z」→「Y」→「X」の順ということです。
外付けハードディスクであっても、その中身は内蔵ハードディスクと同じです。
ハードディスク内のデータの構造も、内蔵ハードディスクとなんら変わりありません。
※NASは例外。
外付けハードディスク内にもパーティションがあり、
そのパーティションがフォーマットされてはじめて、外付けドライブとして使うことができます。
だから、内蔵ハードディスクと同様、
パーティションに異常があると、ドライブとしてマウントできなくなります。
「ハードディスク、パーティションで分けてないけど」と言われることもありますが、
ハードディスク全体でパーティションが1つしかなくても、それはパーティションなのです。
ハードディスク内のデータの仕組み、ルールはまったく同じです。
このへんの詳細や復旧方法については、下記ページを参考にしてください。
続いて、外付けハードディスクがWindowsに認識され、「マイコンピュータ」内にドライブが表示されはするものの、
アクセスすることができない場合についてです。
よくあるのは、外付けハードディスクのドライブにアクセスしようとすると、
「ディスクはフォーマットされていません」もしくは、
「フォーマットする必要があります」と表示されてしまうパターンです。
これは、Windowsが、
外付けハードディスクのファイルシステムを認識できなくなってしまったたために発生するエラーです。
これも説明が長くなるので、下記ページ参照とさせていただきます。
一般的に、「パラメータが間違っています」というエラーが出る場合が、これに該当します。
パーティションを認識できていないようなものです。
つまり、ほとんどはパーティションテーブルの問題です。
詳細は下記ページにて。
「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません」というエラーが表示されて、
アクセスできなくなります。
ファイルシステムの整合性が保たれていない状態です。
これは、完全に元の状態に復旧できるとは限りません。
ここまでに書いてきたことは、
認識するかしないかといった、オール・オア・ナッシング的意味合いが強い内容だったのですが、
ファイルシステムが壊れている場合の修復作業は、そういうスイッチ的な操作ではないからです。
詳細は下記ページ参照。
以上書いてきた内容は、外付けハードディスクを認識しないということについてであって、
外付けハードディスクが故障していて正常動作しない場合のことではありません。
ハードディスク本体が正常動作しない場合は、個人レベルではどうしようもなかったりしますが、
外付けハードディスクならではの故障というのがあるので、取り上げておこうと思います。
外付けハードディスクは、
という、大きく2つの部品によって構成されています。
ハードディスク自体の接続規格は、IDEだったり、SATAだったりします。
マザーボードと直接接続する分にはこのままでいいのですが、
USB接続の外付けハードディスクとして利用するので、
IDEやSATAでのデータのやりとりを、USBに変換しなければなりません。
このための部品が、USB変換ブリッジです。
通訳みたいなもんです。
外付けハードディスクとデータのやりとりをしている間中、
USB変換ブリッジは、ひたすら同時通訳をしています。
結構過酷です。
外付けハードディスクの性能は、USB変換ブリッジによるところが非常に大きいです。
ハードディスク自体の読み書き速度は、それに比べてずっと速いですから。
つまり、USB変換ブリッジはボトルネックであり、
外付けハードディスクが動作不安定になる原因にもなりやすいのです。
そして、USB変換ブリッジ自体が故障してしまうことがあります。
そうすると、内蔵されているハードディスクは動作していても、データの入出力ができなくなってしまいます。
でも、ハードディスクが単体として動作しているのなら、
USB変換ブリッジをバイパスすれば、ハードディスクにアクセスできる可能性は高いです。
これには、外付けハードディスクを分解して、内蔵されているハードディスクを取り出す必要があります。
メーカーの保証はなくなりますし、完全に自己責任の作業です。
本当は、取り出した内蔵ハードディスクを、
正常動作しているマザーボードに直接IDEやSATAで接続して、動作確認すべきです。
でも、そういうことができる環境にある人は少数だと思うので、
USB変換ブリッジを交換して動作確認するだけでも意味があります。

これは私も持っているのですが、IDE/SATA-USB変換ケーブルというものがあり、
IDEやSATA接続のハードディスクを、USBでパソコンと簡単に接続することができます。
USB変換ケーブルに内蔵されている変換ブリッジを使って、USB接続するということです。
実際、これを使ってハードディスクを認識できるようになったことがあります。
※余談ですが、パソコン本体の内蔵ハードディスクを交換する際に、データを移すのにも重宝します。
逆に、以上のように内蔵ハードディスクを別経路で接続して動作確認しても症状が同じだった場合、
少なくともハードディスク本体側に問題があると判断できます。
論理障害の場合は、先に書いたような方法で対処できる可能性もありますが、
ハードディスク本体が物理的に故障している場合は、なかなかどうしようもありません。
USB変換ブリッジ含め、物理障害というのは、論理障害を誘発していることが多いです。
あんまり追求してもドツボにはまることが多いので、どこかで線引きしておく必要があります。
外付けハードディスクも、消耗品です。
むしろ、ファンレスモデルが大多数だったりするので、
内蔵ハードディスクよりも過酷な環境にあると言えるかもしれません。
外付けハードディスクはバックアップ目的で使われることも多いと思いますが、
過信は禁物ということで。