BIOSが起動しない状態とは、
パソコンの電源は入るものの、BIOSが正常に立ち上がらないため、
結果としてパソコンの動作そのものが止まってしまう状態のことです。
パソコン本体、並びに内蔵ハードディスク等、
各種部位の電源が入らないため、パソコンが起動できない状態とは異なります。
というわけで、以下の条件を満たします。
BIOSが起動しない限り、ディスプレイには何の信号も送られないため、画面は真っ黒のままのはずです。
もちろん、BIOSのビープ音すら鳴りません。
逆に、これらの状況が完全に当てはまる場合は、
BIOSが起動できていない可能性が極めて高いです。
BIOSすら起動しないと、マザーボードそのものの故障を疑ったりして、
一見、手の打ちようがないように思ってしまいがちですが、
実は、ちょっと確認しておいたほうがいいポイントがあります。
BIOSとは、「Basic Input Output System」の略で、
文字通り、基礎的な入出力を担っているプログラムのことです。
特に、パソコンの場合はマザーボードのBIOSが起動できないと、
その後にハードディスクを読みにいく等の動作が一切できないため、そこで動作停止してしまいます。
BIOSは、パソコンのシステムにおける土台みたいなものですから、
BIOSが起動できないというのは、そのパソコンが動作できないに等しいです。
少なくとも、ソフトウェア的には。
BIOSが起動するとき、まずCMOSに保存されている情報を読み込み、
その設定に従ってパソコンを起動させようとします。
ところが、CMOSの情報が正常に読み取れなくなってしまうことがあり、
そうするとBIOSも起動できなくなるのです。
その、CMOSの情報が正常に読み取れなくなってしまう原因の最たるものが、
CMOSバックアップ用ボタン電池の劣化です。
つまり、BIOSが起動できない場合に、原因として最も疑われる箇所は、
CMOSバックアップ用のボタン電池なのです。
電池の電圧降下は、一気にゼロになるわけではありません。
たとえば、CR2032は定格3Vですが、2~3Vをふらふらしながら、徐々に起電力が低下していきます。
電池としては、まだ起電力がある状態かもしれないですが、
CMOSをバックアップするために必要な起電力が確保できなくなったとき、
それは、BIOSが起動できないといった症状となって現れてくるというわけです。
CMOSバックアップ用ボタン電池の寿命は、一概には言えませんが、
経験上、パソコン購入から5年を過ぎると、あやしくなってくるみたいです。
逆に言えば、ちょっと古めのパソコンで、BIOSが起動できなくなった場合、
とりあえず、CMOSバックアップ用ボタン電池を交換してみたほうがいいです。
特に、BIOSが起動したり起動しなかったりするような症状の場合、
かなり高い確率で、CMOSバックアップ用ボタン電池の劣化が原因のはずです。
前述のとおり、CMOSバックアップ用としては機能しなくなったとしても、
ボタン電池の起電力が完全にゼロになっているわけではないため、
実作業の際には、新品と旧品がごっちゃにならないよう、特に注意してください。
テスターで測っても、判別できない場合があります。
CMOSバックアップ用のボタン電池は、
デスクトップパソコンなら、普通にそこらで手に入るCR2032が使われていることが多いです。
詳しくは、パソコンのマザーボードを見れば、すぐにわかります。
マザーボードに電池ホルダが取り付けられていて、そこにボタン電池がはめ込まれているはずですから。
あとは、普通に電池を交換するだけです。
先の細いマイナスドライバーがあれば、簡単だと思います。
ノートパソコンの場合はちょっと厄介で、ボタン電池を汎用品と交換することが困難です。
というのも、スペース的な制約があるため、
電池ホルダがなく、ボタン電池の電極に端子が直接はんだ付けされていることが多いためです。
交換するにしても、ボタン電池ユニットとして交換する必要があったりします。
ものによっては、修理扱いになるかもしれません。
BIOSすら起動しないと、手も足も出ないような感じさえ受けますが、
ボタン電池の交換だけで正常起動することが意外に多いです。
数百円の電池代でパソコンが正常起動するようになるなら、やってみる価値はあるでしょう。